シリコンウエハーは電子化社会を支える縁の下の力持ち

一般の方々は、シリコンウエハーという名前を聞いても何のことかわからない人も多いかと思います。
世の中でこれがそのまま表だって使用されるということはありませんので無理もないことですが、実は私たちが様々な面で快適な生活を送っている現代の電子化社会を支える大変重要なものとなっています。
簡単に言うと、これは半導体を作る際に、その基盤を構成する上で最も大切なものです。
ここではこの縁の下の力持ちについて紹介を行います。

IT時代の暮らしを支え進化し続ける半導体シリコンウエハーの用途をご紹介

IT時代の暮らしを支え進化し続ける半導体シリコンウエハーの用途をご紹介 シリコンウエハーのシリコンとは、電気的には半導体と呼ばれるものです。
半導体は条件によって絶縁体になったり状態になったりと電気的な性質が異なってきます。
そのことを利用して様々な電子回路を構成することは可能です。
実際には、シリコンウエハーの上にそれを加工した様々な電子回路を構成します。
そのことによって様々な機能を持った電子回路が大変多く構成できます。
シリコンウエハーの主な用途としてはこのような電子回路基板のというものが一番ですが、その他にも精密な加工ができるということから小さなミラーを多数配置するガルバノミラーというものにしてプロジェクターの表示素子として利用されたり、AFMと呼ばれる原子間力顕微鏡のカンチレバーの作製の際に用いられることもあります。

シリコンウエハーは、半導体素子を構成する際の基本

シリコンウエハーは、半導体素子を構成する際の基本 現代社会は大変高度に電子化された社会です。
一昔前は様々なことが個別的に人の手によって行われてきました。
従って様々なことを一括して行うということはほとんど不可能でした。
このようなことを一変させたのは、さまざまのことが電子化した事です。
そのようなことの立役者となっているのが半導体素子です。
この素子は、シリコンウエハーの上に小さな電子回路を構成することで作り上げられます。
ここでは、このシリコンウエハーについての簡単な紹介を行います。
シリコンウエハーとは、半導体であるシリコンを薄い板状にしたものです。
極めて高精度に表面が研磨されて、その上に様々な技術により微細な集積回路が構成されていきます。
この技術が現代の電子化社会を支えています。
半導体とは電気が通じる性質というものが、他の条件下で変化させ得るというものです。
従って入力に対して複雑な出力が可能ということになっています。
その上に素子を精密に組み上げ量産することで、現代の電子化社会が安価に実現できることになりました。
シリコンウエハーについては、一般の多くの人がその重要性について知ることなく生活をしてきていますが、現代の電子化社会を支える縁の下の力持ちとなっています。
もしシリコンウェーハーがなければ現在のような電子化社会は実現されていませんでした。

シリコンウエハーの重要なプロセスでもあるスライシング

世界的な半導体不足が顕著になっている今日、急ピッチで半導体製造を行う必要性も高いですが、その製造は独自のプロセスを持っている点があります。
まず半導体素子の元となるシリコンウエハーを生産する必要がありますが、その方法にはCZ法とFZ法の二つあり、いずれの方法でも使える様に切断を要するのは共通しています。
もっともスライシングとは、CZ法やFZ法で産み出された棒状単結晶インゴットをウエハーに切断していく工程のことを言います。
専用の機械であるワイヤソーマシンによって切断し、シリコンウエハーの原型を作り出す作業になります。
この処理に関しては、ワイヤソーマシンによって行われているので、スライスをするのは自動化されているのは確かです。
もちろん切断をするのですが、切断面が粗かったりムラが生じています。
それを面取りや研磨、さらには不純物を除去するエッチングという工程にかけられ、最終的に熱処理にかけられて半導体の素材に用いることが可能となります。
つまりシリコンウエハーを作り出す上では、スライシングは前段階でも重要となる工程です。

単結晶シリコンウエハーとその利用について

現代社会は、電子の時代と呼ばれています。
様々なことが電子的な処理で行われており、そのためのデバイスが著しく発展してきました。
インターネットの発達とあいまって、このような技術を駆使することにより、それまで出来なかったようなことが容易に可能になっています。
このような技術なしには、現代社会は成り立たないと言っても過言ではありません。
このような先端技術を支えるものとして、半導体技術があります。
半導体とは、外部状況に応じて電気的な特性が変化するというものです。
その特性を活用することにより、様々な機能デバイスが開発されるということになります。
このような半導体の中で、最も利用されているのがシリコンです。
実際の製造にあたっては、単結晶のシリコンを製作しそれを薄くスライスしてシリコンウエハーとします。
その後に、このシリコンウエハーに様々な加工を行うことによって半導体デバイスが作製されるということになります。

シリコンウエハーの工程の1つラッピングとは

半導体分野において重要性が高く、現代人の生活を支えていると言っても過言ではないシリコンウエハーは、その製造工程が気になるのではないでしょうか。
一般に直接目にすることが殆どないシリコンウエハーは、珪素から金属シリコン、多結晶シリコンの工程を経てインゴットが作られます。
インゴットを薄く切り出して研磨、特殊加工といった工程によってシリコンウエハーが完成します。
切断されただけの状態のものはそのままでは使えないので、粗研磨にエッチング、研磨という工程で段階的に磨かれていきます。
ラッピングはまさに粗研磨の工程にあたるもので、基本的には酸化アルミのアルミナを含む研磨剤で磨かれます。
ラッピングの目的は、一定の厚みになるように調整することで、傷を取り除いたり鏡面を出す為ではないです。
後工程のエッチングでは機械加工でついた傷などを化学的に取り除き、ポリッシングでようやく鏡面仕上げとなりますから、改めてシリコンウエハーは手間を掛けて作られることが分かるのではないでしょうか。

シリコンウエハーにおけるエッチングとは何か

シリコンウエハーには製造工程の1つにエッチングと呼ばれるものがありますが、これは何を目的にどうやって行われるのでしょうか。
エッチングはラッピングによる粗研磨の次の工程にあたるもので、鏡面に磨き上げるポリッシングの前に位置します。
目的としては主にラッピングまでの工程でついた傷などを取り除くことで、シリコンウエハーの表面を覆う酸化膜の除去も目的としています。
他にも付着している研磨剤や油分、金属粉のようなゴミに付着物もまとめて取り除かれます。
水を使った洗浄や物理的な方法ではなく、薬品を使って化学的に行われるのが特徴です。
付着物があると後工程に影響しますし、純度が高くて品質の良いシリコンウエハーが得られなくなります。
シリコンウエハーは1つ1つの工程が重要でなくてはなりませんし、手を抜けば途端に品質に影響するので、一見簡単そうに思えても気を使いますし、歩留まりの改善に企業が腐心しているのも頷けるのではないでしょうか。

シリコンウエハーのポリッシング(研磨)の特徴

シリコンウエハーとはICやLSIなどの半導体集積回路の支持基板になる材料のことで、その製造過程でポリッシング(研磨)の工程があります。
これは前の工程まででシリコンウエハーの表面に形成された傷や不純物の除去、歪みがない高平坦なものへ加工することです。
ここで仕上げると全く歪みがない鏡面の表面に出来ます。
薄い基盤だと大体はスラリーを使った専用の研磨機があり、ラッピングと言われる粗工程に当てはまる研磨を行い、それからエッチングを行って仕上げ工程のポリッシングとなります。
ラッピングではアルミナ砥粒などを含んだスラリーを使い、仕上げの時にはコロイダルシリカという物を使いこれは機械的に表面を削り取るだけでなく、化学作用で複合的に磨いて精密な仕上がりに出来ます。
ウェハはキャリアと言う専用の保持具へセットされて、それぞれのマシンで磨かれるので平坦度・面精度では他の分野とは区別した仕様が必要で、違う分野だとこの方法で行うことはなく、半導体分野だけに特化していることが多いです。
材質が変わると泥漿や条件も変えていかないといけないので難しいです。

シリコンウェハーの材料となるものはなにか

電子機器に欠かせない半導体の基板材料が、シリコンウェハーです。
普段目にすることはほとんどありませんが、スマートフォンやタブレット、デジタル家電などあらゆる半導体アイテムに使用されています。
シリコンウェハーの材料は、ケイ素を含む「けい石」です。
ケイ素を取り出し、金属ケイ素を製造して塊を作り出します。これが多結晶シリコンです。
この多結晶シリコンの塊を薄く切り出したものが、シリコンウェハーとなります。
半導体産業に欠かすことが出来ないシリコンウェハーは、さまざまな目的で使われている素材です。
パソコン部品のメモリーやIC用基板、ダイオードやトランジスタなどのテレビ関連部品、センサー用基板などに使われています。
つまりケイ素そのものにも非常に価値があるのです。幸い、ケイ素は地球表面上において酸素の次に多い物質と言われています。
土壌や岩石にも多く含まれている物質であるため、今後の利用に困ることはないと考えられている素材です。

シリコンウェハーが出来上がるまでの工程と生産設備

シリコンウェハーは、数多くの生産設備を経て完成に至ります。
各工程において最新の技術が投入されているので、それらについて学ぶことはとても重要です。
初めに行われるのがシリコンインゴットの作成です。
原料である珪石を多結晶のシリコンに加工し、ほとんど不純物が含まれていない純度の高い単結晶シリコンインゴットを作ります。
この状態ではまだただの塊ですが、ワイヤーソーやスライスマシンといった専用の生産設備を使ってスライスが行われます。
この工程において一般的に半導体工場で見られる薄いウエハ形状になるというわけです。
カットしただけではまだ精度が低いと言わざるを得ません。
そこでダイヤモンド砥石などの設備を使って面取りを行います。
形状を正円に整えるのもこの工程です。
次のラッピングと呼ばれる工程では、特殊な研磨装置を使って表面を磨き上げます。
これによってウエハに生じていた厚みや歪み、傷などを修正することができます。
後は熱処理を行うCVD装置、平坦性を向上させるためのCMP装置、汚れを落として表面をきれいにするバッチ洗浄装置などが使われ、シリコンウェハーの完成です。

シリコンウェハーの最新研究とはどういったものか

半導体の製造になくてはならないシリコンウェハーは、今も研究が続いていているわけですが、最新研究はどういった傾向が見られるでしょうか。
シリコンウェハーは常に歩留まりの改善がついて回るので、不純物が混入しにくく、それでいて品質に掛かるコストが抑えられる素材、開発方法の研究が進められています。
近年はプロセスルールの微細化だけでなく、積層の方面にも研究が進んでいますから、従来とは傾向が変わってきているといえます。
シリコンウェハーはこのように、基本的な路線は歩留まりとコストの改善、それからプロセスルールの微細化と従来通りです。
しかし微細化は限界に近づいていますから、方針転換によって積層技術の開拓が急務となっています。
大口径化もシリコンウェハーのトレンドの1つで、1枚から多くの半導体を切り出せる技術革新が求められている状況です。
需要の増加もあって在庫不足の傾向も見られますから、生産効率のアップもやはり避けては通れないのではないでしょうか。

シリコンウェハーに採用されている優れた特許技術

シリコンウェハーは半導体を製造するための原材料となり、様々なテクノロジーが集約されています。
その中でも、ものづくり世界一と言われている日本の企業では、数多くの特許技術を持っています。
シリコンウェハーに求められているのは堅牢性と安定性で、24時間運用のサーバーなどで使用される場合にはより高い性能が要求されます。
また、生産時には資源を有効活用するために精度の高さも重要で、欠陥品が少ない高歩留まりも求められます。
そんな中で国内外で出願をして認可された特許技術には、対象のシリコンウェハーを使用して作られた半導体の高性能化に成功したのをはじめ、均一性が高いことから安定した製品の供給が可能となりました。
表面を特殊な酸化膜で覆うことで、信号を流した際の欠損確率が皆無に等しいほど極めて低くすることに成功しました。
半導体では電気を使用する以上、リーク電流の発生は避けられませんが、この特許ではリーク電流のばらつきを20%以下に抑えるなど驚異的な性能を誇っています。

シリコンウェハーの有名メーカーと特徴について

シリコンウェハーというと半導体業界の縁の下の力持ちですが、有名メーカーにはどういった会社があるのでしょうか。
日本国内では長野電子工業がトップシェアを誇っている有名メーカーで、創業1964年という歴史がある企業でもあります。
長野電子工業に続くのが信越化学工業とグローバルウェーハズ・ジャパンで、それぞれ10%台のシェアを持っているシリコンウェハーの会社です。
4位以下の企業はいずれもシェアが10%を切る1桁台で、限られるパイを確保する為に日夜切磋琢磨しています。
国内シェアNo1のシリコンウェハーメーカーは、技術力とノウハウを活かした開発、製造を得意としているのが特徴です。
優秀な人材の確保にも力を入れていますし、研究開発を大切にしていますから、業界を牽引する企業として日本のシリコンウェハー市場を支えています。
品質が信頼性に関わるので、品質管理にも余念がありませんし、基本を大事にしていることが現在に至っているのではないでしょうか。

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