私たちの暮らしに欠かせない
私たちの暮らしに欠かせない
私たちの普段の暮らしはIOTがよく呼称されるようになる前から、電子機器の恩恵を受けてきました。エアコンやテレビなどの家電、自動車などの交通機関、スマートホンやパソコンのすべてが電子部品である半導体が搭載されています。
この半導体は、地中より採掘された珪石を精錬してできた多結晶シリコンが元になります。これをるつぼで溶解したのちに単結晶のインゴットができあがり、このインゴットを薄くスライスしたものをシリコンウエハーと呼んでいます。
シリコンウエハーに電子回路の露光ダイシングを行うと、従来からある基板に電子部品をはんだ付けしたのと同様なものの高精細版ができます。個々にカットすることで、これが半導体チップに変貌を遂げ、電子部品として家電や自動車やスマートホンに搭載されているのです。
シリコンウエハーは普段の生活で目にすることはほとんどないものの、私たちの生活には欠かすことのできない縁の下の力持ちの存在で貢献しています。また、大量の情報を瞬時に蓄積して処理するためのメモリーにも使われることから、需要はますます増加していきます。
シリコンウエハーの生産が著しく発展したのはいつごろか
現代ではあらゆる機会に電子部品が使われており、それらは小型化され省電力で使うことができるため人々の暮らしを便利にするアイテムとして重要な位置を占めていますが、電子部品が大きく発展したのはシリコンウエハーの生産が向上し、それらの製造コストが大幅に下がったことが大きな要因です。シリコンウエハーの製造技術確立は電子産業を大幅に発展させたものになります。
シリコンウエハーが使われる物は集積回路を中心としたもので、これはそれまでトランジスターなどを使って行なっていた回路を一つのICに収めることにより効率的に行うことができるものです。当初は回路を基板に手作業で作っていた製品がIC1枚で多くの機能を持たせることが可能となり、生産性が向上したものが多くなりましたが、やがてその1枚に含められる機能が多様化していき、あらゆる電子機器の制御に使われるようになり、特に1980年代に入ると著しく普及しこれらは身近なものとしては家庭用ゲーム機の存在でもみることができます。2000年代に入ると無線デジタル通信と融合したスマートフォンが普及するようになりましたが、これもシリコンウエハーの製造技術が円熟してき価格も抑えられることで、多機能で高機能な製品を作ることが可能になったことから実現したものです。