大口径化の流れの理由とは
大口径化の流れの理由とは
シリコンウエハーといえば、片手で持てるCDくらいのサイズをイメージする人が多いのではないでしょうか。近年は微細化と共に大口径化が起こっており、一種の流れとして製造業界の潮流になっています。
理由は生産性の向上が主な目的で、歩留まりの向上やコストダウンを含めた戦略だといえます。シリコンウエハーは製造品質が歩留まりを大きく左右するので、品質がいまいちだとコストアップに直結します。生産効率も低下して生産性が上がりませんから、これらの対策として大口径化に舵を切るのも頷けます。ちなみにシリコンウエハーの直径は90年代20cm、2000年代に30cm、2000年代中盤以降には40cm以上になると予想されています。初期のシリコンウエハーは僅か数センチだったので、10倍どころか20倍や30倍と巨大化している形です。ウエハーから切り出す半導体が小さくなる一方で、ウエハー自体を大きくすれば生産性が上がるという発想はストレートですが、とてもシンプルで効果的といえるのではないでしょうか。
どのようなサイズのものがあるのか
シリコンウエハーにはどのようなサイズのものがあるのかということですが、これは半導体ですから実に小さい大きさのものが多いということです。
パソコンや携帯電話の中に多く使われている基板材として活躍しています。ところがそのサイズが年々拡大化の動きです。現時点でハイエンドになれば直径が30cmくらいのものも、すでに開発されているようです。ですが実際にスマートフォンの中で活躍されているのは、小さな大きさのものがほとんどです。その特徴は表面が限りなく平坦に仕上げられているということです。半導体の製作技術は日本が世界一であるという評判ですが、最近では東南アジアの諸国や中国に迫られています。シリコンウエハーは電子機器の頭脳ともいえる半導体デバイスという、とても大切な基板材料となってしまっています。スマートフォンがあれだけ小型化されているのには、小さなシリコンウェーが貢献しているということではないでしょうか。